ドラマクラブの一員になりたい。
そして、今期ダントツは「ブラッシュアップライフ」だね、って批評家気取りで語り合いたい。
語り合うクラブメンバーがいないのでここに吐き出してみよう。
期待しかなかったバカリズム×安藤サクラのドラマ、やっと見られました。
久々にドラマ見てふつーーーに笑ってしまった。
以下、このドラマの好きなところを挙げてゆく。
平成を駆け抜けたover30にエモさを叩きつける
地元の市役所で働く近藤こんどう麻美あさみ(安藤サクラ)、33歳、独身。実家で両親と妹と4人暮らしのごくごく平凡な人生を送っていた。
安藤サクラ演じる主人公・あーちんこと近藤麻美が1989年生まれということと、現在33歳ということ。
この時点で1990年生まれ32歳のわたしにとって、あーちんや彼女の幼なじみみーぽん・なっちたちと駆け抜けた時代が同じなわけで、出てくるアイテムの全てに懐かしさと愛おしさと恥ずかしさと。
ちなみに公式サイトのあらすじ欄を見るとわざわざ<懐かしのあれこれ>コーナーまで作られており、放送後にアップされている。
プリクラ、免許取得後初遠出先が県外のラウンドワン、友達とシール交換、プロフィール帳、テレビに映る伊東家の食卓、教室内で初恋の男子が話す「へぇへぇへぇ」(トリビアの泉)、ゲームボーイアドバンスにささった出たばかりの「逆転裁判2」…
挙げだせばきりがないけど、まーーーどれもこれもね、エモい。
安藤サクラの声だけの演技が至高
今回、このドラマは子役の人選もすんばらしい。過去の安藤サクラ、木南晴夏、夏帆を演じる子たちは、ビジュアルはもちろん、話し方までもが、成長したらそうなるだろうな、という納得感がすごい。
で、小さい子役の行動全てに安藤サクラがアテレコ(心の声)するわけだけど、それが上手すぎる。
かつて坂元裕二脚本「カルテット」第3話で安藤サクラがブログ文章を読み上げる声だけという贅沢出演していたときから思っていた。この女優さんはすごい。
棒読みではないのだけど、そこらへんの人の会話みたいな味もありつつ、やっぱり凡人には真似できないような、そんなトーン。
これは完全なる余談なんだけど、坂元裕二作品におけるナレーションキャスティングって神がかっていると思う。「花束みたいな恋をした」の有村架純の淡々とした話し方、「大豆田とわ子と三人の元夫」の伊藤沙莉の昭和レトロ感漂う話し方と声等々。
これだけを堪能したいのもあって、あーちんには悪いが人生3周目も期待してしまう。
脇役キャストの豪華さ
このドラマは脇を固めるキャスト陣も良い。
まずバースデーサプライズの花火パチパチ〜が苦手だけどちょっとあるかもなという微妙な空気感を演じ切った幼なじみその1みーぽん役木南晴夏。
初心運転者の頃はトラックが横に来たら会話に集中できずちらちら見ちゃう感じもお見事。
そして前クールの生方美久脚本「silent」で大きな話題をもたらした夏帆は幼なじみその2なっちを演じている。
バカリズム×夏帆と言えば、「架空OL日記」も良かったので、信頼が伺える。
そこで言うとあーちんの人生1周目の職場、市役所で「GO TO HELL」のパーカーを着ていたクセ強後輩を演じる三浦透子も同作に出演していた。
ちなみにこのパーカー、地獄へ堕ちろの下に書いてある文言にも注目が集まっていたけど、一旦脇に置いておく。
ほかにも、ミュージシャンの夢破れた同級生福ちゃんを演じている染谷翔太。歌が決して下手ではないが、特別上手くもないビミョーなラインを演じている。こんな同級生いたな、と思わずにはいられないからすごい。
体育会系の暴力性と文系のネチネチを併せ持つと言う最悪の教師ミタコングを演じる鈴木浩介。最近は教師の役のイメージが定着しそう?舞いあがれ!の浦信吾も好きだけど。
また話が脇道に逸れるけど、あーちんが保育園児2周目のとき。セーラームーンごっこでみんながマーキュリー役をやりたがる中、あーちんは怪獣ミタコングという名前の悪者役を買って出て、「ミタコングは人の物を取る怪獣なの」というところがのちのゲームボーイアドバンスに繋がってすごく好きだ。
安藤サクラとの共演と言えばクドカン脚本「ゆとりですが何か」を思い出さずにはいられない松坂桃李のイケメンなのに残念な男感もこれから楽しみ。
そして3話からはなんと黒木華も登場だ。オダギリジョー脚本「オリバーな犬!(Gosh!!)このヤロウ」でのゆかり役も良かった。
タイムリープ説が出てた優秀すぎる生徒会長宇野真里ちゃん…なのか…?あーちん以外にもオオアリクイルートを阻止すべく人生何周目って子もいるんだろうか?
なんか支離滅裂に愛を叫んで満足したのでおわり。3話も楽しみ!