下書きにたくさんの記事がある。
書こうと思うのに、どうしても途中でやめてしまう。
何でもいいからアップすれば良いのに、何とも中途半端になって、後回しに…
子供を産み育てるようになってから、そんなことが増えたように思う。
何せ、中断の連続なのだ。何一つ、集中して完遂することができない。
だからか、わたしはかえって中断のプロ、そして諦めのプロになってしまった。
今ここでやらなくても死なないのなら、やらないのだ。
さて、本題に入る。
わたしはラーメンが好きだ。
かつて東京に暮らしていた頃はもうラーメンが好きで好きで、週に一回以上、ひどいときは週3で必ずラーメンを食べていた。
最初の勤務地は渋谷だったので、たくさんのラーメン屋があった。会社の先輩たちもラーメン好きな人が多かったので、ランチもよくラーメンを食べに行っていたし、退勤後も少し歩けば多種多様なラーメン屋があったのでしょっちゅう食べた。
休みの日は新宿に行くことが多かったが、そのときもよくラーメンを食べていた。
引っ越し後は品川駅高架下にあった「品達」(ラーメンのテーマパークというか、単にラーメン屋が密集していたところ。現在はない。)の「TETSU」に過剰に通った。しかも1人で。
ビールを頼むとお通しはメンマなところも好きだった。
その後、わたしは長崎に移り住む。
そこで気付いたのだ。東京はラーメンに寵愛された街だったということを。
むしろ東京がラーメンを寵愛している街だったのだ。
いや、単に日本中の美味しいものが東京に集い、淘汰されているだけなのだけど。
長崎というところは、土地柄、ちゃんぽん・皿うどんが強すぎる。他の追随を許さない。たいていの街にリンガーハットがある。
ラーメン屋もあるにはあるのだが、なんというかぼやっとしている。
別に味にパンチが欲しいわけでもなんでもないけど、なぜかぼやっとしている。
そして隣の隣が福岡県なので、どうしても豚骨ラーメンが多い。
TETSUのつけ麺のようなものがほぼ、存在しない。
お気に入りのラーメン・つけ麺を見つけるために半ばゾンビのようにラーメン屋を巡る日々だ。でもやっぱりどこもしっくりこないのだ。
そんな中、最近ようやく佐賀で運命の出会いを果たした。
煮干しラーメン800円。
いやあ〜美味しかった。
見た目のこってり具合に反して、軽やかでスープまで飲み干せる。
幼稚園の頃から肝油と煮干しを愛してきたからか?煮干しのスープに弱い。
麺はつめ麺の麺くらい太い。これがまたこのこてっこてのスープに絡んで美味しい〜!!のだ。
このお店のつけ麺もめちゃくちゃ美味しい。
お気に入りのお店が見つかって、ほくほく。
ところで、みなさんの人生にしょっちゅう事件は起きますか?
わたしは早々事件が起きない、起きてたまるかと思っているけれど、ラーメン屋で事件が起きたことがある。
初めて行った、そして1人で入った、品川駅高輪口のラーメン屋。
お店のドアを開け、メニューを確認しようと上の方の壁を見つめていた。
そうするとカウンターの中にいた店主の方が突然、わたしに、
コールドヌードル!!大丈夫?!?!
と叫んできたのだ。
わたしは5秒ほど戸惑ったのち、コクリと頷くことしかできなかった。
おそらく、わたしの挙動が日本のラーメン屋に慣れない外国人のように見えたのだろう。
もしくは容姿が。
コールドヌードル。冷たい麺。じわじわくる。
大丈夫。あつもりが好きではあるけれど。
あれ以来、ラーメン屋では事件が起きず、そういった意味で物足りなさを感じていたのかもしれない。